【神性喜劇】 日本編 Vo.1始まりは一人エッチ、そして近親相姦

【神 喜劇】 日本編 Vo.1
『始まりは一人エッチ、そして近親相姦』

くらげ、くらげ…

                

人間が生きるということとセックスとは切っても切り離せません。だって、神様たちからして、そうなんですから。


日本の古い書物、『古事記』と『日本書紀』の最初のお話はイザナギとイザナミが子作りに励むところ…と思いきや、実はそれ以前の神様たちについても、実はさりげな~く、エロい話が描かれています。

天地が初めてできた頃、天界に現れた最初の神様たちはみな独身でした。

それでは子を産もうにも産めないはずですが、そこは神様です。ひとりエッチで次の世代の神様を作っていきます。アブラムシやミジンコだって、そうして子どもを産んでいるのですから、神様にできないはずはありません。

「はあ、はあ…。うっ…。ああ!」

こうして天界には、天之御中主(アメノミナカヌシ)、高御産巣日(タカミムスヒ)、神産巣日(カムムスヒ)の三人の神様がそろいましたが、刺激が少ない天界のこと、まもなくみんな子作りから引退してしまいた。

下界の潮吹き

さて、そのころ下界は混沌としたどろどろした油のようなものが浮いているばかりでしたが、その中にはくらげのようなものが漂っていました。

『古事記』ではこの場面が「久羅下那州多陀用弊流(くらげなすただよへる)」と書かれています。(薄暗いトンネルの壁やさびれた商店街のシャッターに「夜露死苦(よろしく)」と書き殴っていた人々は、こうした古い日本語表記の正統な継承者ですね。)

そのくらげのようなものは、周囲のどろどろしたものを次々と吸い込んでいき、そしてうねうねとした蠕動運動を始めました。

「う……う……う……うー!」

風の音や波の音に混じって切ない声が聞こえてきます。

「お……お……お……おー!」

うねりは次第に大きくなり、それと合わせて声も大きくなっていき、やがて周囲を圧倒するように響き渡りました。その声は天界にも届きました。

「あ……あ……あ……あー!」

激しい叫びと共に、くらげの中から粘液が潮のように吹き出てきました。女性がいじられていじられて絶頂に達する時、「潮吹き」と呼ばれる現象が起こりますが、まさにそれでした。

そこに新しい神様が生まれました。「宇摩志阿斯訶備比古遅(ウマシアシカビヒコジ)」という名前です。「ウマシ」というのは「美しい」という意味です。

とてもイケメンなのですが、残念なことに自分が子作りをすることには興味がありませんでした。

神様の近親相姦

しかし、この下界での神様の誕生に刺激を受けて、天界でも新しい神様が次々と生まれました。しばらくは独身の神様ばかりでしたが、ついに男と女の双子が生まれました。

この双子の神様が最初の夫婦となりました。

そう、最初の夫婦はきょうだいでもあったのです。近親相姦が“禁断の愛”となるのはまだかなりの時を経た後の話で、この頃は手近な同世代の異性がセックスのお相手でした。

だから「妹(いも)」という言葉は長い間「妻」と同じ意味の言葉だったのです。

「妹よ、我々は子作りというものをしなければならぬ。」

「ええ、お兄さま、しなければならぬものなら、しましょう。」

「ここをこうするらしい…。」

「あ、痛い、痛い!」

「痛くても我慢しなければならぬ。」

「痛い、痛い。」

「我慢するのだ。ああ…! はあっ、はあっ、もう疲れ果てた。」

「嫌、嫌、こんなことは二度とこりごり。」

この最初の夫婦から男と女の双子が生まれましたが、それっきりでした。どうやらセックスの楽しみを知らなかったのでしょう。

次もまた男女の双子が生まれ、夫婦となりましたが、同じことの繰り返しでした。

ところが、最初の夫婦から五世代目に生まれた伊耶那岐命(イザナギノミコト)と伊耶那美命(イザナミノミコト)はそうではありませんでした。

神様の感度チェック

神様たちは会議を開き、この二人を呼び寄せ、その身体をしげしげと観察しました。

「ふうむ、なかなかよい体をしている。」

「これなら下界にただよっている海だか土地だかわからないものの上に新たな国を作るという大仕事ができそうだ。」

二人は先輩の神様たちに見つめられているだけで、もうだんだん身体が火照ってきました。

「では、もっとよく調べてみよう。」

くらげから生まれたウマシアシカビがイザナギの身体をくまなく触りました。その指はまるでくらげの触手のように柔らかく、身体のどんなところにも届くのです。イザナギの股間にぶら下がっていた肉の塊がだんだん大きくなってきました。

「あ…、ああ…これはいったい?」

「これ以上触ると大事な精が漏れてしまう。ここで止めておこう。」

「ああ…? なんだか苦しいような、それでいて、とてつもなく心地よいような…。」

次はイザナミの番です。やはりウマシアシカビが全身をていねいに触ります。

「あ…、あん…。ああん…。」

イザナミの股の間からじんわりと生暖かい液が漏れ出てきました。

「これはとても感度のいい体だ。しかも尻の大きな安産型の体型をしている。これなら我々が望む以上の仕事をしてくれることだろう。」

「ああ…、もっと…、もっと触って、お願い…。」

「これ以上は私の役目ではない。」

「いやっ、やめないで。」

「これっ。」

ウマシアシカビにすがりつくイザナミを他の神様たちが総掛かりでようやく引き離しました。

イザナギとイザナミに与えられた使命

神様たちの総意は決定し、みんなを代表してタカミムスヒが厳かに宣言しました。

「えっへん。お前たちは下界で国を作るという壮大な任務が与えられた。お前たちならきっと首尾よく成功するだろう。さて、下界に降りる前にまずやってもらわねばならぬ事がある。」

そこで二人に渡されたのは「天の沼矛(ぬぼこ)」という長い棒のようなものでした。それを下界にただよっているくらげのようなものの中に突っ込んでかき回し、そうして最初の島を作るように、というのです。



(註)神様は、本当は「一柱」「二柱」と数えますが、この物語では人間になぞらえて、「一人」「二人」と数えることにします。そこは突っ込まないでくださいね。







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