女性のモヤモヤ、実体験でゆるっとほぐす先生のゆみかです。
縛りたいわけじゃないのに、相手が息を詰める顔を見たくて手が伸びる。叩かれたいわけじゃないのに、この人がしたそうだと分かると自分から差し出してしまう。――相手の反応そのものが燃料になるのが、奉仕型S・奉仕型Mです。
で、その奉仕型がなぜか「軽いほう」に置かれがちなんですよね。「ソフトSMだから大したことない」「ハードプレイこそ本物のSM」――そんな空気、どこかで感じたことありませんか?
まず最初に言っておきたい。
SMに「ソフト」も「ハード」もないんです。
痛みや拘束の強さを他人と比べて、すごさを競うものじゃない。
肉を削って耐えられたら偉いのか? ウ○コを食べられたら称号がもらえるのか?
…そういうことじゃない。
SMは「性癖」です。楽しいかどうか、それだけ。
自分がSなのかMなのかも、他人に決められることじゃないんです。
この記事では、まず「奉仕型S・奉仕型M」「真性S・真性M」が何を指す言葉なのかを整理して、そのうえで「性格と性癖の違い」や「SMの立ち位置」を、ゆみか視点でお話しします。
奉仕型Sとは?奉仕型Mとは?
まず言葉の意味から。
奉仕型Sは、責める側に立ちながら、目的が「相手を気持ちよくすること」にある人。
奉仕型Mは、責められる側でありながら、「相手に喜んでほしくて差し出す」人です。
どちらも共通しているのは、快感の出どころが「相手の反応」にあるということ。
自分がしたいことより、相手が喜ぶかどうかが先に来ます。
たとえば奉仕型Sは、縛りたいから縛るのではなく、この子は縛られたら嬉しいだろうな、と思って縛る。
奉仕型Mは、叩かれたいから差し出すのではなく、この人は叩きたいんだろうな、と思って差し出す。
――ベクトルは逆でも、見ているものは同じ「相手の顔」なんです。
だから奉仕型Sがいちばん昂るのは、縛った相手が我慢しきれずに声を漏らした瞬間。奉仕型Mが濡れるのは、痛みそのものより「この人、私で興奮してる」と伝わってきた瞬間です。
自分の絶頂が、相手の限界に紐づいている。ここが真性との決定的な違いなんですね。
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見えない・動けない、を安全に試すなら悶子のいやぁーん動けない アイマスク&ハンドカフスくわしく見る →真性S・真性Mとの違い【4タイプ早見表】
対になる言葉が「真性S/真性M」。こちらは自分の欲求が先にあるタイプです。
相手が喜ぶかどうかより、自分がそうしたい・そうされたいから、そうする。
| タイプ | 立場 | 快感の出どころ | 口ぐせ |
|---|---|---|---|
| 真性S | 責める | 自分の欲求。相手の反応は二の次 | 「俺がしたいからする」 |
| 奉仕型S | 責める | 相手が悦ぶ顔。喜ばせたい | 「どうされたい?」 |
| 真性M | 受ける | 自分が受けたい刺激そのもの | 「もっとして」 |
| 奉仕型M | 受ける | 相手に満足してもらえたこと | 「好きにしていいよ」 |
ここで気づいてほしいのは、SかMかより、「自分の欲求が先か・相手の反応が先か」のほうが、実際のプレイでは効いてくるということ。
真性Mと奉仕型Sの組み合わせがいちばん噛み合う、なんて言われるのはそのためです。
自分がどれかわからないときの見分け方
診断より、この3つを自分に聞くほうが早いです。
- 相手が無反応でも楽しいか?――楽しいなら真性寄り、つまらないなら奉仕型寄り。
- 「好きにしていいよ」と言われたとき、嬉しいか困るか?――困るなら奉仕型M。あなたは相手の希望を知りたいんです。
- 終わったあと、確認したくなるのはどっち?――「気持ちよかった?」と聞きたくなるなら、立場に関係なく奉仕型。
そして、ここが大事なんだけど――この4つは固定されません。
相手によって、その日の気分によって、平気で入れ替わります。
「わたしは奉仕型Mだから」と自分を縛る必要は、まったくないんです。
性格S/Mと、性癖S/Mは別物
恋愛診断や性格診断で出る「Sっぽい」「Mっぽい」ってやつ、あれと性癖は全然別モノ。
性格でいうSは「主導権を握るタイプ」、Mは「相手に合わせるタイプ」。
でも性癖のSは「責めて快感を得る人」、Mは「責められて快感を得る人」。
似ているようで、ぜんぜん違う土俵です。
たとえば、日常ではおっとりしていても、プレイの場面では鬼のように攻める人もいる。
逆に普段はバリバリ主導権を握る人が、場面によって徹底的に責められるのを好むこともある。
「真性」「奉仕型」? その呼び方、ちょっと待って
昔からあるSM用語で「真性S/真性M」「奉仕型S/奉仕型M」という分け方があります。
わたしも、古典的な日本SMを語るうえで「真性」という表現は歴史的にはありだと思っています。
でも、突き詰めるとこの「真性」すらもエンタメなんですよ。
それに、「奉仕型」という言葉はどうしても好きになれない。
だって、奉仕って“やらされてる感”があるでしょ?
だから、わたしはこう呼びたい。
「サービスS」「サービスM」。
もっといえば、「エンタメS」「エンタメM」。
遊び心も含めてやっているSやMのことは、ぜんぶこの呼び方に置き換えてしまいたい。
立場の逆転は、プレイの中で日常的に起きている
SMって立場が固定されているように見えるけど、実はそうでもないんです。
たとえば、M女性が「もっとして」って要求する瞬間。
言葉を変えれば「もっとしなさい」。
これ、相手は言うことを聞いてる=受けている側=Mっぽいですよね。
逆に、責めているつもりのSも、相手を喜ばせるために動いているなら、それは「サービスS」かもしれない。
こういう逆転は日常茶飯事。
だから「あなたは絶対にS」「あなたはM」と外から決めつけるのはナンセンス。
SMは、あなたが決めていい
SMは誰かに評価されるための競技じゃない。
どこまで耐えられるかを試す試練でもない。
もしあなたが「これはSMだ」と思えば、それはSMです。
あなたが「わたしはS」「わたしはM」と感じれば、それでいい。
SMの根本にあるのは、どれだけ気持ちいいか、どれだけ楽しいか。
その基準は、自分で決めていいんです。
つまり――
SMに「ソフト」も「ハード」もない。
あるのは、“あなたが心地いいと感じるSM”だけです。


