セックスレスは当たり前?不満を抱えた男女の行く末
付き合いが長くなったり、子どもが生まれた夫婦に訪れるセックスレス。
当時はとっても仲良しだったのに、愛撫もせずにすぐ入れてくる旦那。したい時だけしかしてこない愛情の感じられない行動。
セックスレスには、パートナーの身勝手なセックスが原因となる場合があります。『夫婦がセックスレスになるのは当然』と思っている女性もいるようです。
しかし果たして、男女がセックスレスになるのは当たり前なのでしょうか。
セックスレスは当たり前?
日本家族計画協会の第7回『男女の生活と意識に関する調査』では、以下のような結果が報告されています。
婚姻関係にあるカップルのセックスレス化
- 2004年31.9%
- 2006年34.6%
- 2008年36.5%
- 2010年40.8%
- 2012年41.3%
- 2014年44.6%
「この1か月以上セックスが行われていないセックスレス」については、婚姻関係にある回答者(初婚・再婚)では前回12年調査に比べて3・3ポイント増加し、セックスレスに関連した調査を開始した04年以降留まる気配さえない。
婚姻関係にあるカップル、特別な事情を除きいわゆる夫婦のセックスレス化は表のように、増加傾向にあるとわかっています。
セックスレスは当たり前とは言えないものの、かなりの高確率です。
この1か月間セックスをしなかった男女
- 男性48.3%
- 女性50.1%
この1か月間セックスをしなかった婚姻関係にある男女
- 男性36.2%(40~44歳37・7%・45~49歳38.8%)
- 女性50.3%(40~44歳65・3%・45~49歳56.8%)
1ヶ月の間セックスをしなかった男女で差が出ているのは、男性の浮気や不倫・風俗での行為があるからと考えられますね。
セックスに対して積極的になれない理由
そしてセックスレスになる理由としてあげられている理由は、男女によって違っています。
- 仕事で疲れている:男性21.3%女性17.8%
- 出産後何となく:男性15.7%女性16.8%
- 面倒臭い:男性11.2%女性23.8%
- 家族のように思える:男性10.1%女性5.4%
ここで注目したいのが、『仕事で疲れている』という男性の割合が多いこと。
疲れている際の行動として考えられるのはセックスレスだけでなく、さっさと入れる手抜きセックス、そしてそれを不満に感じる妻が想像できるでしょう。
【投影】が引き起こすセックスレス
セックスレスは【投影】が引き起こしてしまう最悪な行く末だと言えます。
特に夫婦は鏡と言われるように、パートナーの嫌な部分は自分の姿が投影されたもの。ただし、パートナーの嫌な部分を自分が完全に持っているというわけではありません。
たとえば管理人紗江は、話していてそっけない返答をするのは、ものすごく嫌いです。それは、自分がされると絶対に嫌だと感じるからです。人は自分を中心にしか物事が考えられないため、自分が強く許せないと思っていることを毛嫌いします。
しかし、自分がそれを100%完璧にできていると言えばそうでもありませんね。聞いているかいないかわからないような、曖昧な返答しかしないと腹がたつ。なのに自分だって本当に重要な考え事をしている時は、曖昧な返答をしているかもしれません。
本来投影は悪いものではなく、相手を見て自分を見直すきっかけとなります。自分が向上していくためには、大変プラスに働くのです。
しかしセックスレスに入る前の原因が、パートナーの手抜きセックスによる悪化の末だとすれば【相手がこうだから自分もこうする】という現象が起きています。それが投影の悪循環です。
- パートナーが手抜きをすれば、腹が立って自分もそれなりの手抜きをする
- パートナーが話を聞いてくれないから、「もういいや」という気持ちになってどんどん冷たい態度になる
どんなきっかけで手抜きセックスになってしまうのか、相手にもそして自分にも必ずなんらかの原因があるはずなのです。
それなのに、全てを相手のせいにしてしまう。そうなると、セックスレスどころか夫婦の不仲に発展してしまいます。
セックスレスに不満を抱えた男女の行く末
人は、自分に優しくしてくれる人には優しくなれます。逆に自分に対して優しくない人間に対して、優しくしたいとは思いませんね。
原因はさまざまですが、セックスの手抜きに不満を持っている女性にすれば、パートナーから始まったことと考えているでしょう。本当はそれだけが原因とは言えませんが、仮にそうだと仮定しましょう。
- 相手がセックスに手抜きするから、自分勝手なセックスが嫌になってきた
- 手抜きセックスなんて、応じる必要はない
こういった順序を踏んで、小さな亀裂がセックスレスに発展してしまいます。上述した投影によるものの変化ですが、『ブロークン・ウィンドウ理論』によるセックスレスの悪化とも言えます。
『ブロークン・ウィンドウ理論』によるセックスレスの悪化
『ブロークン・ウィンドウ理論』は『割れ窓理論』とも言い、アメリカの犯罪学者ジョージ・ケリングと心理学者フィリップ・ジンバルドー博士が提唱した犯罪心理。『建物の窓が壊れていたり落書きだらけであると、みなそうしているからという心理が働き、やがては治安が悪くなる』という人間の心理を現したものです。
ちなみにフィリップ・ジンバルドー博士と言えば、『スタンフォード監獄実験』が有名です。リメイク版の映画『The Experiment』も見ましたが、人間の本質を物語っている怖い映画です。
夫婦のセックスレスも、『ブロークン・ウィンドウ理論』と同様の心理が働いています。全ては誰かのせいであって、自分のせいではないという考えが原因になっています。
何らかのイベントでゴミ箱の周囲にゴミが散乱するのも、同じ心理。駅のトイレが汚くなるのも同様です。
そして男女問題。旦那がこうだから、恋人がこうだから…それは、自分だけの欲望に駆られている証拠ですね。お互いがそう考えていくから、どんどんセックスレスへと悪化していくのです。そこから訪れるのは、性的な問題での破局…大いに考えられます。
婚姻件数と離婚件数
厚生労働省が発表した『2015年人口動態統計』では、以下のように発表されています。
- 婚姻件数は 63 万 5156組
- 離婚件数は22 万 6215 組
なんと、およそ3組に1組の離婚率です。
もちろんセックスレスだけが原因ではありませんが、セックスレス化も大きな要因となっているのは間違いありません。
できるなら避けたいセックスレス
なぜなら、この順序はどちらが先とは言えないからです。
- セックスレスになると、カップルの仲が悪くなる
- カップルの仲が悪くなると、セックスレスになる
カップルの仲は、人間が持っている欲が満たされないと不仲へと発展させます。
- 旦那の稼ぎが悪くなれば、嫁が経済的不満を感じるようになる
- 自分の気に入った美味しい食事を食べられなければ、嫁に不服が出てくる
- 否定ばかりされていれば、承認されていないと感じ満たされない
- 容姿が悪くなれば、お互いに不服が出る
そして性欲も、人が持っている根本的な欲求です。
性欲が満たされなければ、物足りないと感じる。すると外で相手を探し、セックスレスが浮気や不倫へと発展する可能性も大きく、それが原因でセックスレスへの発展にも…。
もちろん風俗に限り浮気公認という場合もありますし、女性の場合は面倒臭いからもうセックスなんてしたくない場合など、セックスなしでも仲の良い夫婦も存在します。しかし、両者が同じ思いでないとうまくいきません。
男性は、絶対的に射精を必要としています。ですから女性はたとえ手抜きセックスであっても、受ける必要があると言えるでしょう。
『セックスは義務』という言い方がありますが、紗江は『セックスは思いやり』という穏やかな言い方をした方が、妥当であると感じます。
手抜きセックスで嫌な気持ちになったら、率直に言うのが一番良い方法です。
- 「今日みたいに手抜きするなら、もうさせてあげないからねー。」
- 「頑張ってくれるなら、してもいいよ♪」
不満をぶつけて要求するのではなく、甘えて言ってみるのはどうでしょうか。相手によりけりですので、一概にうまくいくとは限りません。しかし、相手の態度によって自分の態度を決めるのではなく、相手がどうでも自分は自分。
そのスタイルを崩さず接していれば、いつかわかってくれるでしょう。あなたが好きになった男性です。
※これを見てくださっているのが、男性の場合であっても同様です。
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