フェチと性癖の違いって?どんな?
人間は何かしらのフェチがあると言われています。
そして、同じように性癖も十人十色。
『フェチ』とは何か?と考えた時、例えば「性的な興奮につながる嗜好対象」と捉えたとします。
しかし、性的な意味があるなら『性癖』とも言えるのでは…。
明確な違いがわからず、混同してしまいますね。
『フェチ』と『性癖』の違い。ハッキリした意味はどのようなものでしょう?
目次
一般的な『フェチ』と『性癖』の意味
どうも。哲也です。
web辞書などで『フェチ』と『性癖』を調べ、要約してみました。
【フェチ】
『フェティシズム』の略称。性的倒錯(せいてきとうさく)の一つ。
物・人体の一部に対し性的魅力を感じる心理的な現象。
【性癖】
心理・行動に現れる癖・偏り・嗜好・傾向・性格。幅広い『癖』の意味で用いられる。
特定の状況に、性的興奮を覚える場合もある。
『フェチ』の本来の意味と誤解
フェチ『フェチシズム』の本当の意味は、崇拝するほど「それ」が好きなこと・「それ」でなければ興奮しないことです。
- 脚フェチの場合、自分のこだわった好みの形の脚をしている女性としか、興奮しない・セックスできない・射精しない
- 喉仏フェチの場合、好みの喉仏をしている男性にしか興奮しない・セックスできない・イケない
ここまできて、初めて本当の意味の『フェティシズム』です。
男性にとって、女性の脚は誰でも魅力的ですよね。
AV女優の脚でもAさんの脚でもBさんの脚でも興奮する・特にこだわった条件がない場合『フェチ』とは言わない。
喉仏が1センチ出ている男性にしか、全く興味がわかない・0.5mmではダメなのが『フェチ』なんです。
- 犯されているAVを見ないと全く興奮しない
- 普通のAVは、一切何も感じず真顔で見れる
こういった状態がフェチであって、ただ好きなだけではフェチとは言わないんですね。
東京のはりまメンタルクリニックの針間医師の言及を見つけました。
「脚フェチだと言っておきながら、数年後には飽きたり、胸フェチに移行してしまう。そんな人は"なんちゃってフェチ"ですね。」
しかし現代では、ただ『それ』が好きで多少のこだわりがある場合を『フェチ』と呼んでいますよね。そう考えた上で分けるとすれば、『フェチ』は3つに分類されるでしょう。
- ノーマルな趣味・好みのフェチ
- アブノーマルな域のフェチ
- 変態的な性的倒錯(せいてきとうさく)のフェチ
- 精神疾患・性的嗜好障害・性嗜好異常など、極端に逸脱したフェチ
オナニーのやり方の嗜好も、ある意味『フェチ』と言えます。
ちなみに、現代でも認められつつある同性愛は、WHO(世界保健機関)では、性的倒錯とはされていません。
『性癖』の本来の意味と誤解
『性癖』の基準を「性の喜び」とするから、意味が重なりよくわからなくなっています。
実は、性癖の言葉の意味が関係しています。
近年になってから性癖は「性的な癖」とし使われていますが、本来は「性格の癖」という意味です。
性的なことだけではなく、『癖』として広い意味で使われていましたが、時代とともに狭い意味に誤解されていったようですね。
特定の魅力を感じる場合は、コレクターやマニア、愛好家、熱烈な信者なども全て『性癖』。
何らかの嗜好があり、繰り返したり収集したり執着する性格そのものがそうなのです。
例えばこのような行動をした覚えはないでしょうか。
朝起きてからまずタバコを一服...または、いれたてのコーヒーを...朝刊を読んで...。人にはそれぞれ癖があり、朝起きた時から始まっています。
ルーチンとは違う、自分だけが感じる落ち着く至福のひととき。嗜好は何度でも繰り返すものですから性癖の一つ。
また、セックスの時に相手の髪に触っているとより興奮する場合。愛液や精液の匂いに包まれるとより興奮する場合。
やはり、嗜好であり何度でも繰り返したくなるもので同じ性癖なのです。
この時、フェチにあたるのは性的魅力があり興奮するきっかけとなる対象です。
つまり、髪や愛液・精液の匂いになりますね。
本来の『性癖』の意味が誤認識されてしまったことから、『フェチ』と混同してしまっているんですね。
本当は、全く別モノなんです。
- 『フェチ』:性的に特定の場所に魅力を感じる
- 『性癖』:ただの癖や性格
『フェチ』と『性癖』の例
『フェチ』と性的な『性癖』は、『嗜好(しこう)』という意味で似ています。
嗜好は、好み・趣味ですね。好き嫌いには、本当に大きな個人差があります。
性癖が「幅広い癖」として、異性の身体の特定した何かに興奮するなら、部分的に『フェチ』と同じ意味合いでもあります。
たとえば、『異性の所有物』にフェティシズムを感じるとします。
他人には理解できないが、自分自身だけ魅力的に感じ求めずにはいられず執着する。
性的な執着なら、フェチとも性癖とも判別できません。むしろ、どちらを使用しても間違ってはいないのでしょう。
『フェチ』と『性癖』は、一般的にどのような使われ方をしているか?
フェチ・性癖の例を別々に見てみましょう。
『フェチ』の例
人のフェティシズムを表す場合よく聞くのが匂いやしぐさ、身体の一部への愛着です。
異性に近づいた時にふわっと香る、シャンプーや整髪料の匂いや体臭。
髪をかきあげたり、タバコを吸うしぐさ。
指や耳、うなじ・鎖骨、そけい部など身体の部位へ性的魅力を感じる。脚フェチやお尻フェチなども同じです。
これらは、一般でもよく聞く王道のものばかりですね。
フェティシズムを感じる人を『フェティシスト』、対象を『フェティッシュ』と言います。
日常生活の中でも、フェチを感じる機会は人それぞれ多々あるでしょう。
フェチは幼少期からすでにあると言われ、子供が母親の匂いのついた衣類に執着する例は珍しくありません。
一見、子どもが母親に執着するのは当たり前のように感じますが、実はこれもフェチの一種。
もちろん性的倒錯とは別な感情で、誰でも似たようなものがあります。
- モノを切る音
- 擦れる音
- 咀嚼音
- スライムを練る音
挙げるとキリがないほど多くのフェチを魅了する、『音フェチ』です。
性的な快感を得るのではなく、音フェチ達の意見ではあくまでも心理的な『癒やし』。
フェティシズムの観点から外れますが、『フェチ=性』とは必ずしもならないようですね。
お尻を叩くのも、喘ぎ声に萌えるのもあ、ある意味音フェチと言えるかもしれませんね。
フェチの目的は「心理的な魅力と癒やし」が重要なのでしょう。
『性癖』の例
人の性癖と言えば、特定の状況や状態への偏った嗜好。つまり、シチュエーションが関係します。
わかりやすく例を挙げるなら、露出癖。
「見られる」または「見られるかもしれない」といった状況に性的興奮を得るものです。
警察が飛んでくるような露出狂でなくとも、下だけ半裸で車を運転したりノーパンでスカートを履いたり。
これらも、嗜好と重なるなら性癖です。
また、野外でのセックスを好むカップルも、同じようなことが言えます。
開放感と露出、通常では味わえない快感、本人たちには普通のセックス以上に満足が得られるのは確かです。
拘束、衣服のまま、シャワーの前に、車内でなど、シチュエーションに分ければ他にもさまざま。
フェチを感じる状況を元に「○○ならもっと上の興奮を得られる」という状況が、性癖のベースになるわけですね。
フェチと性癖の違いとは?
フェチや性癖に共通して言えるのは「個々が感じる魅力」。
違いがあるなら、『癒やし』のような魅力の先にある行為や結果です。
一つ文例に当てはめてみましょう。
「髪の匂いに(魅力)興奮する(結果)」に、フェチと性癖を当てはめます。
- 「髪の匂いフェチだから、興奮する」
- 「髪の匂いに興奮する性癖」
一見同じ意味に見えますが、指している部分の違いにお気づきでしょうか。
『フェチ』は魅力を意味し、『性癖』は魅力・結果の全体を意味しています。
フェチは、性的興奮または心理的な癒やしを促すための執着対象。
あくまでも、心理的な満足感や高揚感を得るための結果へ導くきっかけのようなものなのです。
人それぞれがもつフェチ。
そして、フェチで心理的な興奮を得ている状態を性癖。
(性的な)『性癖』という大きなテーマのカテゴリー中に『フェチ』がある。そのようなイメージかもしれませんね。
フェチがあり性癖が完成するなら、似て非なるものであっても大きな一つの形を成します。
切り離して理解するのも可能ですが、関係した形なら混同してしまうのも当然なのかもしれません。
つまり、フェチがある限り誰しも性癖が必ずあるんですね。
フェチとマニア
「フェチや性癖」が「嗜好や執着」と関係するなら、マニアやオタク(ヲタク)も関連はあるでしょう。
フィギュアをコレクターしているマニアの方々は、性的な目的で収集しているならフィギュアフェチと言えます。
人でなくとも、モノに性的興奮を覚えるケースは不思議ではありません。
ノーマルと言うのか、変態と位置づけられるかは、個人の考え方によって変わりますね。
ただラブドール相手でないとセックスできない、本当のフェチなら、健全とは言えないため『極端に逸脱したフェチ』と言えるでしょう。
また、『二次』と言われるエロ漫画に性的魅力を感じるのは、オタクやマニアだけとは言えません。
ただ、特定のものに執着している状態ならある種フェチなのかもしれませんね。
また、オタクと言えばパソコンにかじりつき、インターネットの世界に入り込んでいるイメージがあります。
- パソコンやネットにマニアックな知識を豊富に持つ人を『ギーク』
- 人付き合いが苦手な人を『ナード』
意味を解釈すると、オタクはナードであるが故、結果ギークとなったのでは?とも受け取れますね。
自分の居場所を求めた結果、落ち着いたのがギーク。つまり、これも『癒やし』。
フェチの話に戻すと、重要なのはやはり『癒やし』なのです。
癒やされる目的があるなら、フェチとオタクは共通している部分が多いと感じます。
また、マニアと同じ意味を持つ『フリーク』という言葉があります。
フリークとは普通ではなく熱烈に心酔する様を言い、一つの物事に熱中するマニアと同じ使われ方をしています。
危険なフェチ・性癖
フェチや性癖にも関係しており、友愛や親愛を意味する『フィリア』という言葉があります。
コレクターやマニアも同じように、対象物を親愛するフィリアです。
性的な興奮対象に親愛を感じるならフェチ、結果を求めるなら性癖とも言えますね。
常識的な範囲内では特に問題ありませんが、常軌を逸した危険なフィリアが存在する。
それが、異常性愛を意味する『パラフィリア』です。
即、犯罪につながるもので以下のようなフィリアが存在します。
- ネクロフィリア(死体性愛)
- ペドフィリア(少女性愛)
- ペックアティフィリア(罪科愛好)
- バイストフィリア(強姦愛好)
いかに性的嗜好であろうとも、これらを実行に移せば法の裁きが待っています。妄想で済まさなければなりません。
性的な妄想は誰もがするもの。
憧れの人と自分が好きなシチュエーションでセックスする、といった感じに。
- 死体とセックスする(ネクロフィリア)
- 未成熟な少女をもてあそぶ(ペドフィリア)
- 同意なく自分の制欲のはけ口にする(バイストフィリア)
- 罪を犯す(ペックアティフィリア)
彼らは想像の中で非現実的な世界に浸り、自身のフィリアに包まれ一時の幸福を得ます。フェチで解説した『精神疾患・性的嗜好障害・性嗜好異常など、極端に逸脱したフェチ』本物のフェティシズムですね。
例えば死体愛好家の場合、「死体の内臓にペニスを突っ込みたい」という感情があるそうです。
これにより性的興奮が高まる...つまり視覚によるフェチであり行為による性癖と言えます。
つまりネクロフィリアは単純に一括りにならず、「死体そのものに」「死体に対する行為に」と分類されると考えられますね。
当然、中には必ずしも性的興奮を目的とせず、画像を収集し過激な画像で心理的に興奮を得て満足する人もいるでしょう。
心理的な嗜好に執着する...この場合、画像を収集し見る行為となり性癖と言えます。
考えれば考えるほどわかりにくい『フェチ』と『性癖』ですが、極端な例を挙げると少し意味が見えてくる感じがあります。
- 心理的な満足感や高揚感を得るための結果へ導くきっかけのフェチ
- フェチによって心理的な興奮を得ている状態の性癖
私は、こう結論づけたいと思います。
フェチ・性癖が及ぼす悪影響
フェチ・性癖は、ほどほどにしておいた方が身のためです。
男女かかわりなく、あまりにこだわりすぎると、思いもよらない事態を招いてしまいます。
- 興奮しない・感じない
- 勃起・射精障害
- セックスやオナニーをしても、満足感・達成感が得られない
パートナーとのセックスにも不満が生じ、浮気する原因とも言えるでしょう。
それに満足すれば、また「もっと」と上を目指してしまいます。煩悩の塊の人間ならではですね。
決まったやり方でなければイケない、床オナやラブドールでしか射精できない男性。
女性の足ピン・押し付けオナニーなども、同じと言えます。
普通のやり方だけでは、満たされなくなってしまうんですね。
誰もが持つフェチや性癖ではありますが、必要異常に執着せず『ちょっと好き』くらいにとどめておいた方がいいんです。
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