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四十八手：其の9.君膝枕（きみのひざまくら）
世（よ）の世話にさへ ひざまくらは買ふてでもせよといふに 是はまたわが思ふ君のひざのまどろみなれば つぶりも身につかぬ心ちやせん
（世間のことわざに「ひざまくらは買ってでもせよ」と言うのがあるが、これはまた私の愛しいあなたのひざでのまどろみなのだから、頭も身体につかないほどの心地がする。）
「若い時の苦労は買ってでもせよ」では？と感じてしまいますね。「ひざまくらは買ってでもせよ」ということわざが本当にあるのかどうかは定かではありません。
しかし好きな女性の膝を枕に寝るのは、それほどいいものだと言っています。
「つぶり」というのは「頭」のことです。「頭が身体につかない」というたとえ方も奇妙ですが、それほどまでにすてきなのだと意味を現しているのでしょう。
膝枕でまったりするのは、男のあこがれでもあります。もちろん女性も、パートナーの膝の温もりを感じながらまどろむと大変幸せを感じるでしょう。人は、常に誰かの温もりを求めています。
セックスもただの生殖行為ではなく、肌の温かさを感じられるからこその幸せです。
冷え性の女性は濡れにくい場合もありますし、温かくすれば感度もより上昇します。
また髪を撫でてもらっても、大変心地よく感じますね。『耳かき専門店』も一時期話題になりましたが、今でも需要があるようです。
男性は満足そうに寝ていますが、女性も目を閉じ、まどろんでいます。
セックスが終わってからのゆったりした満足な時間を過ごしているのでしょうか。それともこれからセックスが始まるのかもしれません。
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