妻との媚薬セックスで蘇った快楽

倒錯セックス

「はぁんっ、ダメっ、そんなしちゃっ…あっ、あぁっ、あぁぁんっ!」

男の指先が女性器の敏感な部分を同時に弄べば、女の体が水揚げされた新鮮な魚のように、滑らかにしなる。

(…効いてる)

彼女が高みに昇る姿を尻目に、思わず彼がそう思った理由は数日前に遡る。

***

「年取るって、悲しい」

居酒屋の喧騒の中、ハイボールをグラス半分ほど一気飲みして、項垂れるのは黒崎佳。

育毛剤の効果が定かでない薄い頭が、43歳という実年齢を追い越す平凡なサラリーマンだ。

「何があった?」

心配そうに聞くのは、彼の高校以来の友人で飲み友達の奥野宏樹だ。

「最近、勃ちが悪くて、…マカとかバイアグラ使って風俗に行く始末なんだ」

(かなり落ち込んでるな)

俯いて表情は見えないが、溜め息混じりの声から、宏樹はそう読み取る。

落ち込む佳を元気付けようと、彼は朗報を吹き込み始める。

「そんなのに頼らなくてもあるぞ、精力を上げる食材が」

吹き込まれた情報に、佳は勢いよく顔を上げて宏樹を見る。

「オレが聞いたのは牡蠣、にんにく、赤唐辛子だな。どれも血行を促進させるから精力を上げて、媚薬になるんだって」

信頼性に欠ける情報に訝しい表情をする佳に、宏樹は更に吹き込む。

「他にも、心機能を高めるくるみも媚薬になるらしいけど、オレら中年に馴染みは薄いな。何より、本物の媚薬には敵わないな」

本物の媚薬?」

「知らないか?どんな淑女も淫らにさせるやつ。折角だから使えよ、本当に効くから」

そう言うと宏樹は、鞄から掌サイズのボトルを2つ、ピンクの錠剤を取り出し、テーブルに出した。

ーーー

仕事の帰り道、佳は宏樹の数日前の言葉を思い出していた。

“1つは飲み物に数滴混ぜて飲むタイプ、もう1つは性器に直接塗るタイプ”

“どっちも即効性が高いから、使い過ぎるなよ”

「とは言われても、」

(いつ何処で誰に使う?プロ相手じゃ本当か解らない…)

持て余す媚薬をどうしようか、延々と自問自答している時だった。

「黒崎佳さんじゃありませんか」

突然フルネームを口にされ、彼はビクリと体を跳ねさせると、声の方に視線を向けた。

佳の視界に映ったのは、宏樹の妻である咲だった。

「いつも主人がお世話になっています」

買い物帰りなのか、片手にスーパーのビニール袋を提げたまま、彼に浅く頭を下げた。

「いえ、そんな、」

「もし宜しければ、家に寄りませんか?久しぶりに、また主人の事で話もしたいですし」

芸者に似たゆっくりと落ち着いた口調、控えめな笑み、何処か上品さの漂う仕草。

そんな咲の言動を目にした瞬間、佳の自問自答に終止符が打たれた。

***

佳の無骨な指使いのせいか、或いは媚薬の効果なのか、快楽の果てに到達したにも関わらず、咲の欲望が尽きる気配はなかった。

「コレっ、早くっ、下さい」

熱や気怠さを全身に残したまま、彼女はゆっくりと半身を起こすと、彼のスラックスのファスナーを下ろし、シミを作る灰色の布から隆起物を取り出そうとする。

男の下半身をまさぐる様子は、余裕がない上に酷く物欲しげで、大和撫子のような咲の姿はなかった。

しかし、彼女のその豹変は、暫く息を潜めていた佳の男の部分を覚醒させる。

精力剤なしでは塊でしかない肉が、強固な棒と化しているのがその証だ。

一気に襲い掛かる様々な変化に心身が対応できず、固まる佳を待てない咲は彼の下腹部に跨り、相変わらず天井を向いて青筋を立てて痙攣する亀頭部を秘口へ押し当てた。

「はあぁんっ、」

肢体を弓のようにしならせ、全身で悦びを味わいながら、咲は徐々に腰を落としていく。

時間も労力も要せず、屹立を根元まで咥え込むと、咲は後ろに両手を着いて下腹部のみを器用に動かした。

「あっ、あっ、…あうっ、あっ、はぁんっ、」

肢体を反らせたせいで、これ見よがしに突き出された、黒い繁みに覆われた秘処や上半身の2つの膨らみを前に、それ以上に親友の妻の霰もない痴態を目の当たりにしているという背徳感に、佳は湧き上がる熱を抑えられなかった。

淫らな熱に悶える彼女の律動に合わせて、上下に揺さぶられている膨らみの先端の肉尖に、佳は半身を起こしてしゃぶりついた

「やぁんっ、またっ、またイっちゃうっ…!」

「だったら、こうしたらすぐイッちゃいますね」

短い喘ぎを漏らしながら息も絶え絶えにそう言う咲に、佳は追い討ちをかけた。

膨らみの先端部を片方だけ再び口に含み、もう一方は指先で触れ、そしてもう1つの手は肉襞の中に隠れた肉豆に触れた。

吸われ、舐められ、捏ね繰り回され。

鮮やかに紅潮した3つの淫ら豆を指先や舌で嬲り倒せば、咲は我慢できないと言わんばかりに体をくねらせながら、咥えた硬肉をキツく締め付け、佳を自身と同じ場所へ誘う。

しかし、咲は彼の到着を待たなかった。

「あっ、あっ、イクっ、本当にっ…ッ、あぁぁんっ…!」

家具の軋む音や2人の乱れた呼吸しか聞こえなかった室内に、女の甘い喘ぎが轟いた。部屋中に響いた咲の艶声が徐々に鎮まると、強烈過ぎた悦びに、彼女は意識を手放した。

「っ…!」

咲が失神した影響で、肉壁の収縮と弛緩のコントロールが乱れ、それに着いていけなかった佳は、一足遅れて高みへと上り詰め、彼女の腹部を白濁液で汚した。

欲を吐き出し、頭に上っていた血がスーッと引き、眠っていた理性が目を覚ます。

正常な思考を取り戻した佳の心身を満たしたのは、友人の妻を犯したという禁忌的なセックスをした満足感や罪悪感ではなかった。

(マンネリ化してただけか…良かった)

精力剤に頼らなくても、まだセックスを楽しめる安堵感だった。

甘い媚薬

ーこれを他の女に使ったらどうなるだろうか?

媚薬セックスでの安堵は、佳の中でそんな好奇心に変化した。

その欲求を満たそうと、次に選んだのは咲以上に身近な人物だった。

「…ただいま」

「お帰りなさい」

優しげな微笑みと声調で帰りを迎えたのは、黒崎愛子。

そう、佳が次に媚薬を試す相手に選んだのは、自分の妻だった。

「コレ、後で一緒に食べてくれ」

そう言って、彼がカウンターキッチンに置いたのは、真っ白なケーキボックスだった。

「お土産なんて珍しい。何か隠し事でもあるの?」

「そんなんじゃないし、」

「開けていい?」

「好きにしろ」

平静を装い無感情な声で返事をすると、愛子は取っ手の固定を外して開封した。

「ザッハトルテじゃない、美味しそう」

中身を見ると、彼女は満面の笑みを浮かべて嬉しそうに言う。

不意に浮かんだ純粋な表情に、佳の鼓動がドキリと高鳴った。

「ありがとう、食後のデザートにでも食べましょう。座って、ご飯の用意するから」

早く食べたい気持ちを堪えながら、愛子は封を閉じて箱を冷蔵庫にしまった。

“チョコレートは幸福ホルモンの生成を促進、バニラコーヒーは気持ちをリラックスさせて性的な興奮を刺激する”

居酒屋で新たに宏樹に教えてもらった媚薬効果の事を思い出しながら、佳は用意した甘い香りのコーヒーの1つに、愛子に見られないよう媚薬を数滴混ぜた。

「いただきます」

ケーキフォークを手に、彼女はテーブルに置かれたザッハトルテとコーヒーを口に運んでいく。

そんな愛子に変化が現れるまで、時間は要しなかった。

好物を前に咀嚼を止めると、彼女は佳に撓垂れかかった。

「…キス、して」

凭れかかって佳にそう強請る声や視線は酷く熱っぽく、好物を前にした無邪気な子供のような彼女の姿はもうなかった。

何年かぶりの欲情した妻の姿を前に情愛を抑えられず、躊躇う事なく望みを受け入れた。

そして、厚く艶やかな唇の感触を味わう間もなく、薄く開いたままの咥内へ舌を忍ばせる。

全身へ巡り出す効果

佳はチュッ、クチュッと咥内を満たす液体を吸ったり啜ったりする下品な音を立てながら、少しザラっとする愛子の舌に自身のそれを絡めたり這わせて引っ掻き回した。

チョコレート、バニラ、コーヒー。

愛子の口腔液や粘膜を満たす、苦さの中にも甘さを帯びた味が交感神経を刺激し、佳の心身を興奮させた。

速まる鼓動、急激に上昇した体温、意思に反して湧き出す情欲がその証だった。

しかし、長年連れ添った特別な仲の故か、愛子も佳と同じ、いや、媚薬の効果により、彼以上に心身の変化を感じ取っていた。

色濃くなる悦びに抗えず、彼女は濃厚な口付けを中断すると、下半身を覆うミドル丈のフレアスカート、それと同じ色のパンティを脱ぎ捨てた。

「あなたのっ、大きくて硬いので…私の奥を、メチャクチャに突いてぇっ…!」

薄れてきた理性を繋ぎながら、鼻から抜ける甘い声で言葉を紡ぐと、愛子は色白の脚をM字に開脚し、恥部を佳の前に曝け出した。

“大きくて硬いの”

所詮は媚薬の効果で飛び出した言葉。

しかし、そんな気休めで信憑性のない言葉でも、悩みに悩んだ佳の心から蟠りを取り除いた。

そして、

「そんなにやって欲しいなら、してやるよ」

彼の男の本能を完全に覚醒させた。

濃厚な口付け、目の前の痴態と卑猥な言葉だけで、硬さと芯を持った肉棒を取り出すと、幾重の肉襞を指先で掻き分け、愛子の秘口を暴く。

(…あれも使ってみるか)

既に透明な液体をトロリトロリと滴らす様子を目にした佳は、ズボンのポケットからもう1つの、塗るタイプの媚薬を取り出し、少量だけ手に垂らし、掌で伸ばして馴染ませた。

しかし、彼は媚薬で濡れた手を愛子の蜜処ではなく、衣類に覆われた自身の局部に伸ばした。

滑る指先を器用に動かし、ズボンごと下着を少し下げ、硬い芯を持った肉塊を取り出すと、それを利き手で包み込み、満遍なく塗り広げるように、上下に擦り始めた。

効果が出始めたのに相まって、公開マスタベーションという羞恥のせいで、佳は体が熱くなるのを感じた。

全身の血液が沸騰するような、そんな熱さ。

効果を体感し、異常な熱と疼きから一刻も早く解放されたい彼は、愛子の片脚を肩に担ぐと、妖しげに収縮する肉口に赤黒い屹立を勢いよく埋め込んだ。

「あぁぁぁんっ…!」

媚薬と愛液、佳の先走りが生み出す滑りに任せて、何倍にも膨張した男根を難なく最奥まで受け入れた瞬間、愛子の口からは抑え切れなかった、甘さと艶めかしさに満ちた雄叫びが溢れ出る。

「っ…!」

愛子の蜜路が異物の形に合わせてうねって狭まると、欲の解放を急かされ、佳の眉間に無意識に皺が寄る。

「…愛子っ、」

密着された時の恍惚とした熱を味わう間もなく、彼は腰を引いて鈴口が触れる位まで抜き出し、再び奥まで埋め込んだ。

「あぁぁうっ!」

初っ端の大きな律動に、愛子の半身が弓のような滑らかなアーチを描く。

艶めかしくも見える彼女のその動きに合わせて、陰路も複雑にうねっては収縮し彼を締め付ける。

肌同士、粘膜同士、密着し合う全ての部分がドロドロに蕩けそうな程に熱を持ち、2人を果てへと誘う。

(足りない、愛子がもっと欲しい、)

(この人が、佳が欲しくて仕方ないわ、)

そんな底なしの欲望を満たすべく、佳は抜き差しを繰り返して摩擦熱を生み出して肉壁を突き上げ、愛子は剥き出しの下半身を可動域の限界までくねらせ、自分が悦びを得られる場所に彼の肉尖を宛がおうとする。

2人掛けのソファが軋む音、熱っぽい喘ぎに息遣い、下の方で鈍く響くグチュグチュと卑猥な水音、そして未だに漂うバニラとチョコレートとコーヒーの濃厚で甘やかな残り香。

部屋に存在する全ての物が、佳と愛子の五感を刺激し、肉体だけでなく心の昂ぶりも助長させる。

「うぁっ…」

「あぁっ!やぁんっ、奥にっポルチオに当たってるっ…!」

様々な要素が重なった瞬間、2人の最上の悦楽が合致した。

「佳っ…!」

場所が定まると、愛子は佳の腰に両脚を、背中に両腕をしっかり絡め、位置がズレないように自身の体を固定した。

「愛子っ…!」

悦びに甘く悶絶しながらも、お互いの存在を確認するように、縋るように名前を呼び合って、鼻先がくっつくまで顔が近付くと、2人はどちらからともなく唇を重ねた。

媚薬セックスの果てに知った事実

愛子の熱烈で淫らな愛情表現を受けながら、佳は力の限り下腹部を動かして律動運動を繰り返す。

(気持悦いっ、もっと、愛子を感じたいっ、)

体で愛子の魅力を改めて実感し、そんな願望を抱くも、既に手遅れだった。

「あぁっ、あぁぁっ、あぁぁっ、…あぁぁんっ!」

激しく動いた弾みで、唇同士が放れると、ずっと抑え込んでいた甲高い喘ぎを溢しながら、内外で佳に絡み付き、一足早く絶頂に上り詰めた。

「ッ、ぁっ…!」

そして、そんな彼女の後を追うようなタイミングで、佳は溜めていた欲を愛子の中で解放した。

「あなたのが、私の中に流れ込んでるっ…幸せっ、」

頂点まで上り詰めてソファに体重を預け、佳の重みと自分の体内以上に熱い液体を受け止めながら、愛子がうっとりした声調で呟く。

そんな様子の彼女を見た佳は、咲とのセックスでは感じなかった、愛おしい気持ちで一杯になった。

(なんだ、そうか)

ー媚薬を使ったからじゃない、媚薬紛いの食材を口にしたからじゃない

ー相手が愛子だから、愛子とセックスして愛子の中で射精したから気持ち悦かったんだ

愛子とのセックスの気持ち悦さを思い出した佳の頭から、”媚薬”という言葉は静かに消え去った。