二人のオトコを同時に愛した女 Vo.3

二人のオトコを同時に愛した女 Vo.3

二人のオトコを同時に愛した女 Vo.3

前回までのお話 ⇒ Vo.1 Vo.2

Kさんを愛していこうと決めたSちゃんは、最も自分を愛してくれるHくんと分かれたその後、やはり自分が愛されない事に憤りを感じ、苦しみ続けました。

来る日も来る日もその苦しみに苛まれ、何をしていても完全な喜びを感じる事もできない・心から笑顔になれる事もできない日々を送ります。

ただ、愛したいと思う人を想える喜びは確かにあったと言いました。

自身が愛されなくとも、「愛する喜び」を得る。
それは、この上ない欲求であり、人の欲の根本です。

彼女は、言います。
ずっと誰かに愛されたいと願っていた。最愛の存在になりたかった。

でも、愛されるのなら、愛したい。本心に気がついたのよ。それが自分のただの欲だとしても、それが一番の幸せ。


だって、私はHくんの事を一番には考えなかった。そうしたいと思ってもそれは叶わなかった。
自然に思い浮かぶのは、ただKさんの笑顔。Kさんのためにできる事。これが自分の幸せのカタチであったと言います。

私にとっての「最愛の人」

私にとっての最愛の人は、Kさんであった。
Hくんが私を最愛だとするのなら、私はKさんが最愛の人だったの。
そしてKさんにとっての最愛の人は奥様である。

Hくんが私を「最愛」だというのは感じていたけれど、でも自分にとっては違った。人はその想いや選択によって、全てが行動に現れます。

先日、大変貴重なご意見をいただきました。

sachiさん 女性


Hくんは自分の幸せや家族の幸せを差し置いてまでSちゃんの幸せを考えることができたのでしょうか。Hくんは苦しみに苛まれたのでしょうか。

Kさんはこの苦境の中に置かれたとしても、苦しみに蓋をできていたのでしょうか。そんなこと誰にもわかりませんよね。

HくんとKさんの決定的な違いは最愛の対象が誰なのかではないでしょうか。
他に最愛の存在がいるKさんと、最愛の存在がSちゃんのHくんでは違いがでるのは当然です。

正にその通りです。

このことを、Sちゃんに伝えたところ、こういう答えが返ってきました。

同性異性関係なく、好きだと思う人は沢山いる。

だけど、全てを投げうってでも愛せる人「愛したい」と自然に想える最愛の人に出逢うのはそう簡単に起こる事ではない。
きっと、自分にとっての最愛の人はKさんであってHくんではなかったって事なんだろうね。

Kさんに最愛の奥様がいたように・・・

最愛の人の幸せは自身の幸せがあってこそ成り立つ

そしてHくんも決して自分の全てを失くし、最愛の人が幸せである事だけを優先したわけではありません。

自分の幸せを差し置いてまでSちゃんの幸せを考える事ができたのなら、自分の欲求は一切口に出すことはないでしょう。

人は、自身の幸せがあってこそ誰かの幸せを願う事ができるのです。


sachiさんはメッセージの中でこうおっしゃいました。

既婚者のオトコは帰る場所があるから勝手な事ばかり言うのではなくて、最愛の相手が他にあるかどうかで変わるのではないでしょうか。

そんな立場の違う二人を同じ天秤で計るのはナンセンスですよね。

一途なHくんと既婚者で新しい彼女までつくるKさん、どちらの愛が本物なのか感じ方は人それぞれですね。

Sちゃんは、HくんとKさんを天秤にかけたわけではありません。

ただ自分にとって、「ごく自然に愛せる人」という存在があるにも関わらず、Hくんの愛に甘えている自分自身が赦せなかっただけなのです。

  • 最愛の人はKさんである。
  • その気持ちを隠してHくんのそばにいるのは騙している事になってしまう。

だから、自身の気持ちに正直になると決め、別れる決意をしました。

人間は、常に騙しだましで生きる生物です。自然界で確実にそのような感覚を持っているのは人だけではないでしょうか。

最愛の人ではないのに、最愛の人の次に愛する・自身の気持ちを誤魔化しながら生きることなんて、ほんの軽いことだと思い行動する人も多いと言えますね。

思い込みだけで生きる人も現に存在しています。それが一番の幸せだと胸張って言えるのならそれはそれでいいことだと思いますが、Sちゃんは最愛の人はKさんなのにHくん・そして自分を騙すことが我慢できなかったのです。

最愛の人の一番の幸せを願う気持ち

Sちゃんは、Sちゃんを最愛だと思うHくんと別れ、Sちゃんにとって最愛であるKさんを想い続ける事を決意しました。

そうして結果、Kさんには新しい恋人ができていた・・・

Kさんの心の中に私はいない。苦しみもがきながら出た答えは、それでも最愛であるKさんが幸せなら、それでいい。いつでも彼が笑顔でいてくれるのなら・・・

人間は誰でも、欲の塊です。欲があるから生きられる・欲がなくなってしまえば生きることすらままならない生き物なのです。
自分を愛する欲のない人は、誰の事も愛せません。

そして、既婚者のオトコが不倫をするのはsachiさんがおっしゃったように、最愛の相手がいるから最終的に選ぶ相手が違うだけです。

  • 不倫をするオトコは身勝手。
  • オトコはただやりたいだけ。

そう感じるのは、自分が最愛の存在になれない・自身が愛されない幸せになれない

そういった欲の上での気持ちを感じているだけなのです。

その場合は決して、不倫相手が最愛なわけではありません。その場合、最愛の人は「自分自身」という事です。

そしてsちゃんは言いました。

Hくんと別れKさんのもとへ戻りたいと行動したのは、自分の欲。

でも、今はただKさんが幸せでいてくれる・笑顔でいる事を想像するひと時が一番嬉しい時間だと。

管理人紗江には理解し難い事ですが、そういった愛のカタチもあるのですね。


自分がイキたい・感じたい と考えるよりも、相手が気持ちよくなってくれる事を感じて幸せを感じるという事と同じでしょう。

sachiさんは続けます。


最愛の人に新しい彼女ができたと言われて幸せだと思える人なんているのでしょうか。
人に感情がある限りそんなことは不可能だと思います。

私の夫がもしもそんな人だったら逆に怖いです。

ではSちゃんには、自身の感情はなかったのでしょうか?


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