新型コロナに感染!?オフパコ相手との不倫に耽る淫乱で強欲な専業主婦
亀頭、陰茎、睾丸、口許や頬下を不規則に撫でる鈍く芯を孕む性毛、独特の生臭い臭気や味がする精液の先走り…つまり我慢汁。
(男の生殖機能を、いや、男という存在を作り上げる汚ないそれらを、尊くて愛しいと思う日が…性病や新型コロナをうつされても構わない相手が現れる日が来るとは…)
想定外の自身の感情の変化、薄れた理性に比例して低下した判断力に、戸惑いや驚きを抱く中、ねっとり舐め上げられる感触を蜜肉で感知しながら、絵美は溢れ出る男の本能を味わった。
感染疑惑
全ての始まりは1週間前の昼下がり。
***
(やっぱり何か、おかしい)
体に倦怠感や熱っぽさを抱えながらも午前中の家事を落ち着かせ、そんな不審を抱くのは、専業主婦の愛沢絵美。
「コホッ、コホッ、」
乾いた咳を室内へ小さく響かせながら、リモコンでテレビの電源を点けた。
(そう言えば、慶太も少し熱っぽくて体調が優れないって…そもそも彼とセックスしてからだ、私の体調が優れないのも)
慶太、牧野慶太は絵美のネットゲーム仲間で、オンラインでやり取りをする中で意気投合し、彼女が彼の住む都心部まで泊りがけで足を運んで、直接顔を合わせたのが3日前の話だ。
好奇心やもっと語り合いたいという理由で、お互い合意して顔を合わせた。
しかし、それらは建前でしかなく、慶太が自分をオフパコ相手としか見ていないのを、絵美は悟っていた。
だが、夫の光邦との性生活に退屈していた絵美も、欲求を発散したい気持ちは同じだったので、裏の口実にも合意していた。
いざ会ったら、彼女の予想は見事に的中で、その日は結局セックスだけしてお互いにすっきりして、それだけだった。
久しぶりに快感や刺激的で新鮮な官能を味わえたが、体が本調子でないまま今に至る。
「次のニュースです」
テレビの女性アナウンサーのそんな声と共に、絵美はいつの間にか離していた視線を再びテレビへと戻した。
“増え続ける新型コロナウイルス感染者”
言葉と共に現れた大きなその文字に、彼女はドキリと心臓が大きく鼓動を刻むのを自覚した。
だが、絵美の心音を乱したのはそれだけではなかった。
「ダルさなどの倦怠感、熱っぽさなどの症状が継続する場合、自治体へ連絡して検査を…」
世界でも感染者が増加して大流行しているが、幸いにも絵美の住む地方での感染者は確認されていない。
しかし…
(慶太の住む都心部はパンデミック級の騒ぎで、仕事に色んな影響が出てるって。慶太もマスク付けて対策してたし…まさか、)
画面で取り上げられているコロナウイルスの症状、慶太が住む都心部の感染状況、テレビと同じ症状に悩んでいる彼、そして絵美。悪い要素が悪い要素を連鎖させ、彼女の思考は最悪な1つの考えに到達した。
(慶太がコロナ…だったら、私もコロナ…?)
他人事のように感じていた感染症が、急激に絵美の中で現実味を帯びた。
(いやでも、続いてるって言ってもまだ数日だし、生活に支障はないし…罹ってても風邪とか、最悪インフルエンザだよね…うん、そうだ、そうだよ)
コロナ感染の可能性を必死に掻き消そうとするが、それは叶わぬまま、彼女の頭の片隅に残った。
悪い方向へ思考を転換していると、テーブルに置かれているスマートホンが静かに振動した。不意の着信に体をピクリと振るわせてから、震源物を手にすると、液晶には渦中の人物の名前。
(お互いに欲を発散して、それで終わった筈なのに、どうして…?)
疑問と不審を抱きながらも、絵美はタップして振動を止めると手中の機械を耳に当てた。
「数日ぶり」
僅かな電子音混じりの慶太の呑気な声が、絵美の鼓膜を振動させる。
「…何の用?」
「用がなかったら電話していけない?」
「だって、私をオフパコ相手としか見てないでしょ? エッチして発散できなかったら、私に関わる理由はないでしょ」
「絵美さん。オレが住んでる所の桜はもう葉っぱばっかりだけど、こっちはまだ花が多くて、綺麗だね」
「…は?」
「でも、まだ少し寒いかな、厚めのコート選んで正解だった」
「…さっきから何言ってるの?」
「こっちはまだ外出自粛要請とか出てないから、空気がピリピリしてないし、マスクしてる人もまだ少ないし…平和で良いな」
この言葉で、絵美はやっと理解した。
「…こっちに来てるの?」
「ご名答」
「…仕事?」
「いい加減、察して…もう一度、絵美さんの顔が見たくて来たんだよ」そんな恋愛ドラマみたいな台詞に、絵美はどうしようもなくトキメキを覚えた。収まらない高鳴りを抱えたままの彼女を置き去りに、慶太は続ける。
「絵美さん…オレさ、アンタとした、たった1度の性行為が忘れられないんだ。旦那も居て、子供も居るのに、そんなの感じさせない位、反応も、体つきも、その辺の若い女よりずっと綺麗で、それでエロくて…何よりも、本能剥き出しの、あの視線に堪らなく興奮した」
「…何、それ? 口説き文句のつもり?」
「アンタの淫らな体と、あの視線でもう一度オレを興奮させてよ…来るまで駅で待ってるから」
言葉を紡ぐ度に感情をぶつけるよう、僅かに声を荒げて声調を乱しながら、慶太は語尾を発したと同時にブツリと通話を切断した。
(…ダメだ、光邦の妻として、凛の母親としての顔を、これ以上壊したら…)
未だ収まらない不覚な高鳴りを躍起になって紛らそうとする。
(でも…)
しかし、最後に発せられた感情的な声を思い出すと、鼓動を正し切れないのはもちろん、数日前の新鮮な官能が蘇るのもまた事実だった。
パンティ越しに茹だるような熱さと疼きを感じ、小さなバストトップがブラジャーのカップを僅かに押し上げる程の芯を孕んでいるのを感じて、10分もかからなかった。着けていたエプロンを脱ぎ捨て、絵美がスマートホンと鍵だけを手にして家を飛び出したのは。
新幹線の停車駅まで走って向かうと、確かにそこで待っていた、さっきまで音声のみでやり取りしていた人物が。コロナ対策だろう、慶太は最初に会った時と同様にマスクで口元を覆っていた。
(彼がコロナだったら…私も道連れ)
しかし、そんなリスクは家を飛び出した時点で、絵美は捨てていた。まだ彼女の存在に気付いてない慶太に、絵美は近付くと、男らしく逞しい体に細い腕を絡めて密着した。
「うわっ、絵美さん公衆の面前で大胆だな。だったら、オレも」
困ったような、でも嬉々とした声で言うと、慶太はマスクを取り、大胆な絵美の厚い唇に自身のそれを押し当てた。
絆された心身
『取り引き先の会社でコロナウイルス感染者が出た。濃厚接触者として受けた検査の結果が来週出るから、それまで建前は自宅待機中』
***
「んっ…ふっ、はっ、」
啜ような水音と乱れた呼気を漏らし、慶太の下腹部で腰と臀部を滑らかに撓らせながら、男の象徴を象る赤黒い皮膚へ懸命に舌を這わせる絵美の姿は、妖艶な雌猫そのものだった。
「すっごい興奮する…堪んねえ、」
中心部で熱い湿りと撫でられる感触に興奮を覚えながら、慶太は独り言のようにそう溢した。そして、顔面で受け止めているような至近距離にある、眼前ある肉口を濡らす蜜を舐め取るよう、ゆっくりと舐め上げた。
「んんっ…!」
濡らされ火照って敏感になった蜜部を撫でられた絵美は、思わず切なげな、それでも確実に甘さを帯びた喘ぎを漏らした。
「絵美さんさあ、夫と子供が大事じゃないわけ? コロナかも知れない男とセックスなんてしちゃって」
「慶太こそ、コロナかも知れないのに私に逢いに来て…私を苦しませたいの?」
「そう、道連れにしたい」
「私以上にっ、最低っ…」
言葉で現した意思に説得力や真実味を持たせるように、亀頭でも鈴口に近い部分へ軽く前歯を突き立て咬み付いた。しかし、その歯に殆ど力は入っていなく、甘咬み程度の感覚しか与えなかった。
「うわっ、女に咬み付かれるなんて初めてっ、」
痛みではなく、彼女の行動に新鮮さや好奇心にも似た面白味を感じているような、慶太の言動が何よりの証だった。
「仕返しに、オレも絵美さんに咬み付いてあげる」
慶太はそう言って、上で動く細い腰に腕を回して抱き寄せると、顔面で女の局部を受け止めた。そして、熱膨張して開放状態の肉襞の奥にある、秘豆を上下の唇で挟み込んだ。
「ひあぁぁっ…!」
薄くも柔らかなそれで甘く食まれた瞬間、まるで稲妻が走ったように、強烈な官能が絵美の全身を瞬時に駆け巡った。拘束されていない上半身が弓なりに仰け反り、胸元にぶら下がる2つに膨らみがふるりと揺れ動く。
そんな大袈裟に悶絶する姿を目の当たりにすれば、慶太が仕返しを止める理由はなかった。柔らかな唇で食んだまま舌先で転がしたり、唇を離したりして軽く弾いたりと、指先とはまた違う刺激を与え、絵美の全身に鮮明な快楽を植え付けていく。
「ひぃ、あっ、あっ、…あぁんっ」
我慢できず、咥内に収めていた肉棒を解放し、頭の天辺から足の指先まで高速で全身を巡り続ける官能を、嬌声として発散した。鼓膜を振動させる、甘美で艶めかしい間隔の短い悲鳴や息遣い、更なる火照りや質量を孕む肉の突起物。
そして、自身の肌を確実に汚している液体。
反応の明白な変化から、絵美のこの上ない欲望を悟ると、慶太は硬く熱い肉尖部を解放すると、不規則に動き続ける蜜口へと唇を移した。そこは既に、甘そうな蜜をトロリと滴らせ、男の薄い唇やその周辺を瞬時に濡らしては汚した。
「あっ、あっ、慶太ッ…慶太っ、ダメっ、」
ー悦いの間違いでしょ?
そんな言葉を紡ぐ代わりに、慶太は絵美の最奥へ繋がる入口を唇で塞ぐと、そこから滴り落ちる蜜を、ズルズルと行儀の悪い音を立てながら自らの咥内へと、そして食道へと流し込んだ。
その甘い水は、彼の粘膜を潤し、味覚を満悦にさせるだけに留まらなかった。
「あっ、あんっ…慶太ッ…慶太ッ…!」
本人も知らなかった、積りに積もった欲望が最高潮に蓄積し、そのまま爆発したのだ。
縋るように、起爆剤とも言える人物の名前を譫言のように口にすると、絵美は肢体を仰け反らせたまま、一瞬の浮遊感と思考停止に見舞われ、刹那の天国へ達した。
(久しぶりの感覚…)
一筋の閃光の輝きのように鮮明な悦び自体は、瞬きの時間と同じくらいの短さだったが、絵美の心身に長く深い余韻を残した。まだ完全な自由を取り戻せていない彼女の状況を良い事に、慶太は自身の顔面を跨る細くしなやかな肢体をひょいと抱き上げ、そのままベッドへ転がす。
一気に体勢が逆転し、彼の眼下には、頬を桃色に染め、生理的な涙で瞳を濡らす絵美の顔。
「少なくとも今のオレには、道連れにしたい相手は絵美さん以外考えられない」
(きっと、オーガズムを味わって、判断力が鈍っているせいだ…歯の浮くような、陳腐な言葉に、こんな、こんな…)
「絵美さん、アンタに最後のチャンスをあげる。アンタが自分を、夫と子供を取るなら、今すぐ解放するよ。でもっ、」
今までにない程に乱される絵美の心の平静を待たず、寧ろ更に引っ掻き回すように、慶太が追い討ちをかけるような言葉を投げた。
迫られた究極の選択
「もしそうするなら、オレとはこれっきり。2度とオレには関わらないで」
慶太、蘇る慶太とのオーガズム、コロナウイルス、性病、光邦、凛。2つの選択を迫られる中、絵美の脳内ではそれらの存在が延々廻った。しかし、判断力が低下している今、選択する存在は意外にもあっさり決着が着いた。
「…私もっ、道連れ…いぁぁっ!」
艶やかな唇が、その言葉を紡いだと同時に、慶太は灼熱の杭と化した抜き身の欲塊を、絵美の下腹部の窪みへ、ズブリと一気に挿し込んだ。息苦しさを感じる程の異物感と、熱い激痛が彼女を襲う。
「…ありがとう、オレを選んでくれて」
無慈悲な行為へ、更にそれを上塗りするよう、異物の質量に肉壁が馴染む前に、慶太は下半身を動かした。
「いぁっ…あっ、あっ…!」
肉路を満たす女の蜜と、それに反応して漏れ出る男の蜜で濡れた鈴口が、奥へガツガツと矢継ぎ早に衝撃を与える。
「あっ、はんっ、慶太のがっ、奥にっ…」
「もっと奥が悦い? じゃあ、こうしてあげる」
眼下で裸体を撓らせる、絵美の反応に興奮と悦びを内に秘めたまま、慶太は細い膝を片方だけ高々と上げ、更に奥へと侵入した。
「あぁぁっ…!」
すると、唯でさえ濃厚に妖艶さを孕んでいた反応に、より一層濃いそれが加わった。しかし、それは彼女だけではなかった。自身の欲が埋まっている様子、そして悦楽に悶える絵美の淫靡な姿。それらは慶太の欲情をも濃密にした。
最奥への侵入を遂げた彼は、欲の飛沫を急かすよう硬度を維持する先端部で、最大の悦楽点を攻め立てる。
「あ、あっ、あぁっ、」
初めて肌を重ねた日か、或いはこの滞在期間中に暴かれたか。
同じ部分を同じリズムで何度も刺激する、慶太の攻め立ては執拗さを持ちつつも、絵美に不快感ではなく、心地好さや快楽を確実に与えていた。
「いぁんっ、はっ、あっ、」
そんな鋭い観察眼に加え、1週間という滞在期間中欠かさず体を交える中で、牧野慶太という存在を記憶したのか。絵美の全身から、異物感や痛みは既に消えていた。
(これで私も道連れ…)
そんな独り言を心中で溢しながら、彼女は痛覚の先に見えた、無痛の熱い一体感にうっとりした。
「慶太っ…キス、してっ…息が止まるくらい、濃厚で熱烈な」
「エッチな上に強欲だね、絵美さんはっ」
ーまあ、オレは好きだけど
そう言うと、慶太は薄い唇を目の前の分厚いそれに押し当てると、無防備な舌を絡め取った。激しく響くベッドの軋む音、唾液同士が混ざり合う卑猥な水音、そして乱れた呼吸音。
「んっ…ふっ、ふぁっ、」
上下半身の唇を塞がれ、酸素や淫らな疼きの発散口を自身の意思で奪い取り、貪り尽くそうとする彼らの絶頂は目前だった。
「んんっ、…んんっ、んんっ…!」
卑猥に肢体を揺さぶられ、恍惚とした熱と疼きに身を任せようとする。
(光邦が自慰行為に耽ってくれたら、光邦がコロナの影響で休校中の凛の世話を積極的にしてくれれば…私は慶太を選ばなかった)
そんな独り善がりな理由を並べ立て、自己を正当化しながら、絵美は慶太の欲望を受け取った。
突き付けられた本音
(コロナかな、エイズとか質の悪い性病かな…だったら潜伏期間もなしに、あっさり慶太と死ねたらな…)
意識がはっきりし、漠然とそんな不明瞭な願望に浸っている時だった。電話のバイブレーションが、絵美の聴覚を微かに刺激した。
「はい、牧野です」
その正体は慶太のスマートフォンらしく、そんな声と共に振動が止まった。
「はい、そうです…はい、はい…」
(誰だろう…何話してるんだろう?)
「本当ですか!? …わかりました、ありがとう、ございます!」
疑問抱いていると、彼は声のトーンを高めたまま、電話を耳元から離した。
「電話、何だったの?」
通話を終えたタイミングを見計らって尋ねると、慶太は笑顔を絵美に向けた。それは、ニヒルさも企みも何もない、子供のような純粋な物だった。表情を崩さないまま、彼は絵美の半身を胸板で受け止めると、問い掛けに答えた。
「検査の結果、陰性だった。熱っぽさとかの体調不良は風邪だって」
「…良かった、本当によかった」
「ありがとう。明日、帰って落ち着いたら、また連絡するから」
「…うんっ、」
(私っ、私っ…)
何よりもかけがえのない存在である、光邦と凛を捨ててた…
輝かしい未来を夢見る慶太の胸の中で、絵美は目頭に鈍痛と熱が蓄積するのを自覚した。
それらを生み出すのは、今まで目を背けていた本音と向き合った結果の、罪悪感や哀しみだった。
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