「もう貴方とはセックスしない」
「セックスしてあげてもいいよ」
「セックスしてあげてもいいよ」
付き合いだして数か月が経過した頃、彼女の傲慢とも取れるようなそんな言葉で二人の甘い時間が始まった。
『してあげてもいいよ』って。どれだけ上から目線・・・
反論したい言葉を、喉を一瞬熱くする透明な水と一緒に何度も何度も呑み込んだ。
あまり呑み慣れない日本酒を呑んだせいだ、彼女からの解放宣言を聞いてから記憶は曖昧だった。
また彼女も、酔っていたからそんな言葉が出たのだろうか。
服が擦れる音、仄かに甘い唾液と苦い唾液が混ざり合う音、唇を重ねては離してを繰り返す時に鳴るリップ音。
情事を連想させるそれらの音は、酒のせいで鈍くなっている理性の壁を掻い潜って、その下に存在する男としての本能を少しずつ呼び覚ました。
理性が働かない頭とは反対に、本能が顔を出したせいか、普段出来ない事が出来ると思える位に体は軽かった。
艶やかな髪に指を絡ませ、少し強めに掴んだまま彼女の顔を固定した。
舌に頬の裏側に歯茎、呼気すらも奪うように、カシスの味がする咥内を貪った。
「んっ…んんっ、」
息が苦しいのか、彼女の両掌が渾身の力で、馬乗りになるオレの体を押し返してくる。
邪魔な手だと思いながら、髪に絡ませていた手を離した。
胸を押し返す彼女の手首を左手で束ね、彼女の頭上に貼り付けて、塞いでいた唇を離した。
「ちょっ、やだっ、離して…!」
息を切らしながら抵抗する彼女の手を拘束したまま、ベッドサイドに手を伸ばし、畳まれているタオルを手に取った。
それを下から巻き付けて、外れないようキツく縛り、結び目を隠しながら残った部分を内側にしまい込む。
頭上を見上げながら、手首のタオルを解こうと必死に腕を捩る姿が気に入らなくて、腕を捩ると同時に小さくうねる腰をTシャツ越しに掴んだ。
そして、横向きに寝かせてから、四つん這いの体勢にさせた。
乾いた秘裂に無理やり挿し込む指
「怖い、止めてよ…」
後頭部しか見えないが、紡がれた懇願は涙混じりで、泣いているのは容易に予想できた。
尻を向ける体勢、涙ながらの懇願すら、奔放な彼女を支配した気分になった。
彼女の下半身に手を伸ばして、デニムのホックを開け、ファスナーを下ろし、下着ごとデニムを太股まで下ろした。
未熟な白桃のような、ハリのある色白の円みを帯びた尻が、ぷるんとデニムと下着の中から零れ落ちた。
むしゃぶりつきたい衝動を刺激され、目の前の尻を両手で強く掴んだ。
揉んだり寄せたり、男にはない柔らかさを堪能した。
形が崩れた反動で揺れる彼女の尻は、ブラジャーから零れた胸やその突起を愛撫する以上に、興奮と倒錯感を与える。
それらを感じるだけで、オレの肉塊は更に質量を増し、唯でさえキツくなっているズボンと下着を更にキツく感じさせた。
充分に尻の柔らかさを堪能したところで、そのまま指先を前の方に這わせ、少し硬めの下生えと、その先に隠れている秘裂を指の腹でなぞった。
拘束されている怖さからか、時間をかけて愛撫しなかったせいか、彼女の秘裂は濡れていなかった。
「っぁ…!」
秘裂に無理やり指を1本挿入すると、彼女は痛みを避けようと少し背中を丸めて尻を下げた。
「縛られて、恥ずかしい格好にされて、欲情しないのか?」
唾液を垂らして、指をもう1本挿入し、速さや強さに違いをつけた抽挿を何回も繰り返した。
「あぁっ、やめてっ、痛い」
もう止められない。「酷くされたいなら、望み通りにしてやる」
「もう貴方とはセックスしない」
ズボンのファスナーを下ろして広げ、盛り上がっている部分だけ下着を下ろすと、窮屈さから解放されたように、限界まで怒張したオレの肉塊が顔を出す。
解放した肉塊を、愛液でしっとりと濡れた彼女の媚孔に宛がって突き立て、腰を進めた。
「いやあぁっ、痛い…!」
彼女の媚肉が、オレの肉塊を締め付けてきた。
乾ききった媚肉の締め付けで、身動きが取れず雁首で挿入を止めた。
「ッ、」
肉塊に絡む媚肉に誘われる吐精感に堪えながら、彼女の媚孔が、オレの形に馴染むのを待った。
待つ間、剥き出しの尻から、頭に向かって描かれている背中のラインを眺めていると、不意に彼女がオレを見た。
恐怖心で涙で瞳を濡らしながら、彼女は一言口にした。
「もう貴方とはセックスしない」
オレは眉間の皺を更に濃くした。
「聞きたくない」
彼女の背中に被さり、荒々しく胸を揉みしだき乳首を捻って愛撫した。
「んんっ、」
>強く掴んだ髪をくしゃくしゃに乱して、忍ばせた舌を絡め取ったり吸ったりと、乱雑な口付けをしながら、止めていた腰をまた進めた。
まるで、アダルトビデオの知識を必死に吸収した、童貞みたいだ。
彼女の媚孔は先程より締め付けが甘くなり、オレの形に馴染んできた。
「んああぅっ…!」
締め付けが緩くなった隙に、萎える事ない怒張を、一気に彼女の最奥まで貫いた。
「やあぁんっ…!」
強烈な感覚に堪えきれず、彼女は重ねていた唇と舌を咄嗟に離して、叫びにも近い喘ぎを漏らした。
その喘ぎは、痛みではなく、快楽に浸り女の悦びを感じている物だった。
挿入したときの渇きはなくなり、愛液が滲み出ているのが快感を感じている証だった。
「あっ…ああんっ…ああっ…!」
所々で溢れる甲高い喘ぎが、肉塊に絡み付く熱い媚肉が、抑えきれない本能を刺激する。
本能を剥き出して、鬱積していた彼女への気持ちを全てぶつけるように、腰を動かして抽挿を繰り返した。
衣擦れと愛液の音を立てながら強く、そして何度も執拗に。
「他の男と、付き合えるのか?縛られて、痛くされて、こんなに悦がって」
「ああっ、そこっ、そんなに突いちゃ、ダ・・・メ!」
「ダメじゃなく、気持ちいいの間違いだろう?」
下半身は彼女の最奥を強く突いたまま、もう片方の手も髪に絡めてまた目の前の唇を塞いだ。
未だにカシスの味が残る、甘くて熱くて、溶けそうな口付け。
このまま一緒に溶けてしまえたら、どれだけ幸せだろうか。
「んんんっ…!」
浮世離れした事を考えながら、彼女の最奥に向かって欲を吐き出し、腰を止めた。
溜まっていた欲を吐き出して彼女の唇を解放すると、彼女の体から力が抜け、横向きでベッドに体を沈めた。
「はあ、」
まだ弱く絡む彼女の媚孔から、欲を出し切って硬さを失った肉塊をゆっくり抜くと、乳白色の少し粘度を持った液体も付いてきた。
彼女は泣きそうな顔でオレを見上げてくる
「そんな顔で見るな」
酔っているとはいえ、興奮し欲情するまま荒々しく犯すような行為をしてしまった自分が不愉快で、彼女を視界から外した。
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