【女の性の不思議】オナニーはなぜ恥ずかしい?
「なぜオナニーを恥ずかしいと思うのですか?」そう問われればどう答えるでしょうか。「そんなの当たり前。」おそらく誰もがこう答えるでしょう。
男性は自慰して射精することを、基本的には隠しません。
異性から聞かれると大っぴらには言いませんが、そこまで強く否定はしないでしょう。そして男同士では、ごく普通にオナニーを隠さず公言します。
女はなぜオナニーを恥ずかしがるのでしょうか。
オナニーに対する考え方
罪だったオナニー
その昔、キリスト教ではオナニーはいけない行為として考えられていました。
オナニーの語源となったオナンなる人物が膣外射精した行為は、神に逆らうとされ命を絶たれてしまいます。
その後、オナニーが精神的にも肉体的にも有害であると唱える医師の出現により、女性器を焼却治療するなどする動きもありました。
オナニーできないように貞操帯をつけたとも言われています。
日本では江戸時代の『養生訓』にて、精液を損なわない程度に行う(性行為)が推奨されており、過度な行為(オナニーが含まれるものと見られている)はいけないとされています。
さらに明治になり、オナニーもセックスもやりすぎは有害だとみなす思想が広まり、我慢する方が害になると唱える学者もいたがそちらの方が少なかったのだとか。
とはいえ江戸時代の性指南書『秘事作法』では、女性の健康法としてオナニーでアクメに達する方法があるので、すでに人間の欲の抑制は良いことではないと考える思想もあったのですね。
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ちなみに『秘事作法』では、男が5歳になると割礼(ペニスを剥く)7歳では完全に露出させ、女中が手コキやフェラをして鍛える役目を担っているとも記されています。
- オナニーは神に背く行為であり罪となる
- 背徳感感じる行為である
このように言い伝えられてきた名残によって、性に関してオープンになった現代でも「いけない行為」「恥ずかしい行為」であると認識されているのでしょう。
性の代替えルーツ?
ゴリラはメスが発情しないとオスも発情しないと言われています。メスが発情し誘惑することでオスが興奮し交尾に至ります。
交尾を見られて恥ずかしいという意識はなく、群れの中の他のゴリラが交尾を知る必要があると言います。
その一方で食事を摂る際には、おおっぴらにはせずどちらかと言えば隠れて行います。恥ずかしいという理由ではありませんが、性を隠し食事をオープンにする人間とは逆です。
脳科学者の茂木健一郎氏は、人間の食事を見せる行動は性の代替えルーツにした可能性があると語っています。
人と食事を摂るのは大切なコミュニケーションの一つです。
そしてゴリラとは違って、人のセックスは周囲に知られる必要はありません。
逆に見られた方が大変な状況になってしまいますね。
ゴリラは2頭のメスが同じ発情期で同じオスを求めると、オスは交互に相手をするのだとか。
そして、メス同士は干渉し合わないそうです。
人間ではそのような事はまず許されません。性を隠す必要があるのは、知能が発達したためとも言えるでしょう。そしていつしか「見せてはいけない行為」が「恥ずかしい行為」と変化していったのかも知れません。
なぜ女はオナニーを恥ずかしがる?
姿を見せてはいけない女
昔、身分の高貴な女性はみだりに姿を見せてはいけないという風習がありました。
常にすだれや屏風・かやなどで姿を隠し、男性に姿を見られるようなことがあれば「はしたない」というようにも言われていたのだとか。
扇子で顔を隠すのは、顔に塗ったおしろいがひび割れてしまうからとも言われていますが、ある意味現代の日本の女性の慎ましさにつながっているとも言えます。
顔や姿を見せてはいけない女性が、オナニーを見られて恥ずかしいと考えるのは当然ですね。
性は「恥ずかしい」と植えつけられる
そして幼い頃から、女が裸をさらすのは恥ずかしいと当然のように教えられます。
常に裸体や性器は、隠すことを教えられてきます。
そして、3歳頃からでしょうか。とことん性を感じる箇所を隠すようにしつけられますね。
その証拠に、2歳くらいの子どもは誰の前でも平気でお股を広げます。痒みが生じれば、性器であってもごく普通に触るでしょう。
その時「おちんちんやおまんこは触っちゃダメ。汚いでしょ。」と恥ずかしい行為だと植えつけられます。
- 性器やパンツが見えるのは恥ずかしい
- 胸が膨らんでくるとブラジャーをつける
異性に対して見えると恥ずかしいと徹底的に教えられます。
そもそも現代では、更衣室はもちろんトイレもお風呂も男女で分かれていますね。
男が好む女に育てるため
さらに、男とは違ってずっとこう教えられます。
- 足を広げて座ると恥ずかしい
- 汚い食べ方をすると恥ずかしい
- おしとやかにしなければならない
それは過去より引き継がれてきたものと併せて、本能的に男が好むのは『貞淑な女』であるとわかっているからなのかも知れません。
強い遺伝子を残すため強い精子を持つ男を女が求めるように、オスは自分の遺伝子を大き残したいという本能を持っています。
しかし自分が射精した相手が、他の男と関係を持ってばかりだと、自分の遺伝子を残せる可能性は減少しますね。
そこで、子宮の中で精子戦争が起こります。精子にもエッグゲッター・ブロッカー・キラーと3種類に分かれ、卵子と結合しようと争うと言われています。
誰とでも関係を持ってしまうような軽い女を嫌うのは、おそらくそういった理由からなのでしょう。
そして親はそういう事を本能的にわかっているからこそ、子どもに「恥ずかしい」と教え慎ましくしとやかな女性に育てようとする。潜在的にそういった思考が働いているのですね。
それらを教えていなければ、おそらく性を恥ずかしいと思う女性はいなくなるでしょう。
男より女が恥ずかしいと思う理由
男も女も同じように小さな頃から恥ずかしいと教えられてきているのに、なぜ女の方がオナニーを公言できないのでしょう。
それは、当然しつけの違いが大きくあります。
それともう一つ、オーガズムの違いであるとも考えられます。
射精は子孫を残すために必要なものであり、生理現象です。
しかし、女のオーガズムは生殖には関係ありません。オーガズムを得なくても子どもはできるので、不必要なものとも言えますね。
当然のようにある排尿や排便・生理などは、女同士では恥ずかしがることもなく隠しません。溜まったものは排出する、それが根本的な本能です。
- 「お腹痛い」「下痢してるの」と言ってトイレへ行く
- 生理になれば、「もう生理になりそう」「生理の量が多くって…」と言う
男性にとってのオナニーは、溜まってくるものを排出したいという本能的な行動です。それと同じような感じなのだと思われます。
ですから、女が男のように愛液が溜まって排出する必要があるのなら、オナニーを恥ずかしいと隠す必要もなくなるでしょう。
何にせよ女にとって、オナニーが恥ずかしいと思うのはごく当然の事ですね。
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