セックスの48手【2】恋のむつごと四十八手:其の27.だき合(だきあい)
セックスの48手【2】恋のむつごと四十八手:其の27.だき合(だきあい)
まだ恋を知らない稚児や若衆は女に返事をするのさえいやがるものなのだ。そんな人にはたいてい口などを吸うことが多い。
この四十八手は、少年と少女がキスをしている春画です。
『もの心』といえば、赤ん坊から幼児になる頃、なんとなく世の中のことがわかるようになることを『もの心が付く』といいます。
ここでは、恋心という意味です。
まだ恋を知らない若者は女に返事をするのもいやがるとありますが、とってもウブなのか、それともあまりに幼いのか。
キスは、江戸時代『口吸い』『くちくち』『おさしみ』などと言われていました。遊女が客に対してするキスは『手付け』や『きまり』と言っていたようです。
明治以降に言われた『接吻』は幕末にでき、その後『口づけ』という言葉ができています。
江戸時代の恋愛・性技ハウツー本『好色旅枕』には、キスについてこう書かれています。
『舌を入れて女性が興奮すると危険だから、舌を出させて歯が当たらないように吸引しなさい』というハウツーです。
また菱川師宣の春画で、以下のような絵もあります。
浮き沈みこん夜はさてもいかにせん もだえかねたるむすめわかしゅう
『たぶらかして世渡りする人』=『鳩子飼』
どちらかがたぶらかそうとしているが、まだどちらも若すぎるので進展がない様子を表しています。
人目を忍ぶ恋、明け方の別れを惜しむ切ない口吸いとは全く違うキスですね。
しかし相手が年増女なら、若い男性はテクニックの虜になってしまうかもしれません。
若い男に惹かれた中年女性が、キスで魅了しモノにする…現代でも、時々聞く話です。
どうやらショタ趣味の女は江戸時代にもたくさんいて、何も知らない少年にイケナイことを教えたがるようです。
そんなウブな若者に色恋のなんたるかを教えようとするならまずはキスから。
かつて、恋の段階をABCで表現することがありました。Aはキス、Bはペッティング、Cがセックスです。現代の若い方には通じないようですね。
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